植物と微生物。虫や鳥たち。動物と人間。
生きものの多様性が保たれていることが、ニュートラルということ。
自然界は常にバランスを取ってくれます。
私たちは年間100種類近い野菜やハーブを育てています。
様々な野菜が共存することで異なる微生物や虫たちが住むようになり、
また様々な動物や鳥が集まってくるようになります。
食物連鎖が機能している土地は虫食いや病気が少なくなり、
見た目にも美しい艶やかな野菜に育ちます。
農薬や化学肥料を使わない。
単にそんな意味と少し異なります。
植物は自分で居心地の良い場所に動くことができません。
自分が住みやすい場所であればそこに種が芽吹き、
そこで一生を終えてまた土に還る。それが自然のサイクルです。
野菜の枯れた葉や茎、根っこなどは細かく切り同じ畑に戻します。
自分(野菜)たちのパーツには当然同じ微生物が住んでおり、
その場所に戻すことが野菜の再生スピードを早め、土地を豊かにしていきます。
「農業」であれば人間が野菜の成長をコントールさせることも必要かもしれません。
しかし肥料をたくさんあげて、早く大きくなった野菜は成長が追い付かず、中身がスカスカの
細胞の粗い、水分や美味しさを保持出来ない形だけのものになってしまいます。
私たちにできるのは、生きものにとっての住みやすい環境づくりだけ。
あせらず自然のスピードで育つのを見守ります。
今売られている野菜や種はそのほとんどがF1と呼ばれる化学的な
交配で生まれているものです。
野菜はその土地で育ち、その土地の環境や気候を記憶していくことで
強く生命力に溢れたものになり、人間にとっても美味しく栄養価の高いものになります。
可能な限り種は自家採種し、その命を繋ぎます。
月日を重ねることでエルバステラの土地に合った固定種となっていきます。